2007年筑波社工会 −倉谷先生の米寿をお祝いする会−

去る2007年7月14日、東京銀座スターホールにて、社会工学類の初代学類長を務められた倉谷好朗先生の米寿をお祝いする会が執り行われました。

当日会場には、50人近くの卒業生が集まり、倉谷先生を囲んで大いに昔話に花を咲かせました。また、倉谷先生は、昨年の社会工学30周年記念パーティにも、元気な姿を見せられ、多額のご寄付を“社会工学の教育の発展のため”になさいました。

筑波社工会では、倉谷先生の“想い”を具体化するための検討を重ね、現在の先生方とも相談させていただき、優秀な学業を修めた学類学生に、“倉谷賞”を送ることにいたしました。

以下に、会を開くに当たって寄せられた倉谷先生お礼の言葉とエッセイ、当日の様子を掲載します。


お礼の言葉

本日は,私の米寿の日を記念して,このような心のこもったパーティーをご開催戴き本当にありがとうございました。私ども夫婦はともに比較的に健康に恵まれこの日を迎えることができましたことを大変うれしく思っています。

私は筑波を1983年に定年退官して以来ずっと筑波大学の発展を祈ってきました。特に私の接した社工第1期生から第6期生までの皆さんの幸せとご成功をずっと祈り続けてきました。先般社会工学類に”倉谷賞”を創設していただきましたことを大変光栄に存じています。今後私共の命のある限りさらに何らかの貢献を致したいと念じています。

本日は本当にありがとうございました。

2007年7月14日 倉谷好郎


今回のイベント迎えるに当たって倉谷先生から頂いたエッセイ

【ある国際的年金受給者のたわごと】

倉谷好郎

 私は日米両国でそれぞれ長年教師をしていたので現在両国の社会保障局から毎月年金を受給している。本当にありがたいこととおもっている。ただ米国からのドル貨小切手を換金する場合為替リスクがありこれを負担しなければならない。その場合市場ドル円相場が使用されるがこれについて多少異論がある。

この為替相場はドル円の購買力平価をあらわすものでなく最近はとくに資本収支その他の影響を色濃く反映している。社会保障が国民一人一人の生活保障の意味をもつものとすればやはりこの変換レートは購買力平価を反映したレートが使用されるべきであろう。

私の日米での生活感覚からいえば米ドル1ドルの現在の購買力はほぼ日本円200円前後に相当するように感じられる。この差額は政府によって埋めてほしいと思う。勿論ドル円相場が反対の方向に振れることもありその場合物価調整と同様に逆調整が行われることになるのは当然である。序でながら現在わが国で
年金行政の不手際で年金問題が大きな政治,社会問題化しているが早く国民,共済,厚生の3年金制度を統一一元化し,さらに米国のように国民総社会保障番号制を採用して管理の一元化をはかれば効率の良い国民かた信頼される年金制度が生まれるのではなかろうか。


■当日の写真

2006年倉谷賞受賞者の方の発表

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大変多くの方のご参加を頂けました。

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倉谷先生も大変お元気にお話しをしてくださいました。

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みんなで集合写真です。